西伊豆の富士山伝説
民話の姉妹
雲見の浅間神社の祭神は大山祗命(おおやまずみのみこと)の娘、磐長姫(いわながひめ)である。山の神、大山祗命には二女があって姉妹とも賢く大の仲良しであったが、どうしたことか姉は醜く妹は絶世の美女であった。天孫瓊瓊杵命(てんそんににぎのみこと)は旅の途中で二人の娘に出逢い妹の木花咲開姫(このはなさくやひめ)を愛でて妃としたが、磐長姫は疎んじられたのを悲しんで雲見に隠れ住み、仲良しだった姉妹も互いに憎み合うようになってしまった。後に磐長姫命は雲見の浅間神社に祀られ、木花咲開姫命は富士山の浅間神社に祀られたが、雲見が晴れれば富士が曇り、富士が晴れれば雲見が曇ると言われ、雲見の浅間山で富士を褒めると祟り(たたり)で高い崖から海中へ落とされるという。又、里の人は富士登山をしない習わしだそうだ。
写真向かって左側の烏帽子岩(岩山)の頂上直下に浅間神社の社が見える。この岩山から眼下に雲を見下ろす意味で雲見の地名が付いたとも言われている。
浅間神社の話
御由緒
富士山本宮浅間大社は、第11代垂仁天皇が、富士山の噴火を鎮めるため、浅間大神を富士山麓に祀られたことに始まります。その後、大同元年(806)、平城天皇の勅命により、坂上田村麻呂が現在の地に社殿を造営し、浅間大神を山宮より遷し祀られました。以来、全国1300余社に及ぶ浅間神社の総本宮、駿河国一の宮として全国的な崇敬を集める東海最古の名社です。(旧官幣大社)
富士山本宮浅間大社HP>>>
御祭神
浅間大神(あさまのおおかみ)
木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)※浅間大神の別名
相殿 瓊々杵尊(ににぎのみこと)
相殿 大山祇神(おおやまづみのかみ)