11、夢幻(池の茶屋林道:10月)
<Pentax645NⅡ Sonnar CF180/4 F5,6 11min FUJI RVP50>
雲流れ 我 夢幻の宇宙を想う
月射して 我 寛容の世界に想いを馳せる
12、月夜の御浜裏(戸田:12月)
<Hasselblad 503cw Planar CFE80/2,8 F5,6 8min FUJI RVP50>
月夜の戸田港の外海 深夜から夜明けまで月の動きを追い続けた
夜明を待って刺し網漁に向かう小船の灯りが 美しく浪間に漂う
13、月の歌人(真城【さなぎ】峠:12月)
<Pentax645NⅡ Sonnar CF 180/4 F5,6 15min FUJI RVP50>
月の光量は、太陽の四十六万五千分の一である。満月の時は−12、7等級にもなる。
太陽系の惑星の衛星の中では一番明るい。因みに二番目に明るい衛星は、木星のイオ で−11、3等級である。
鎌倉時代の僧侶、月の歌人と呼ばれた明恵上人はその明るさを次の句に詠んだ。
「あかあかや あかあかあかやあかあかや あかあかあかや あかあかの月」
「あかあか」とは満月の明るい様を表している。この月明かりに照らされ浮かび上がる 富士の姿を追い求め、真冬の山野を駆け巡る撮影行は、
数ある富士山撮影の中でも 屈指の醍醐味である。
14、Moon Climbing (山中湖:8月)
<Nikon D800E Planar 1,4/85 ZF2 F2,8 0,6sec Digital >
富士登山のピークは天候の安定する7、8月にやってくる。昨年は30万を越える人々が日本一の頂に挑戦した。登山者はご来光を目当てに暗い内から山頂を目指す。
奇しくもこの日は満月、あたかも月に続く階段を登るかのような光景であった。
15、月影の千貫門 (千貫門:2月)
<Hasselblad 503cw Planar CFE80/2,8 F5,6 12min FUJI RVP50>
富士を取り巻く風景はまさに百花繚乱、人知の及ばぬ未知の光景に溢れる。
ある人に「どうして富士を片隅に撮るのか?」と尋ねられた。
雄大な富士の美しさには誰しもが惹かれる、しかし大自然の中に画竜点睛のごとく輝く富士に私はより魅力を感じ宇宙を感じるのである。
そんな構図に巡り会えた瞬間が私にとって至福の時となる。
16、月の滴 (箱根:12月)
<Hasselblad 503cw Sonnar CF180 /4 F5,6 6sec FUJI RVP50>
久々に胸の鼓動が聞こえる。 満月の夜、湖畔は霧で覆われ高台からは雲海となって見渡せた。
月光はその雲海を煌々と照らす。 時と共に変化を繰り返す霧、湖畔の灯りが投影され淡く色づく。
満月は日の出と20分足らずの差で富士の山際に沈む。 明け空に月光は富士と雲海を間近に照らし幻想の色彩を生むはずだ。
自然の摂理が生み出す刹那の彩、それは人知を遥かに越える。 「どんな光景に出会えるか、うまく捉えることができるか!!」
17、月の波景 (土肥海岸:2月)
<Pentax645NⅡ Sonnar CF150/4 F5,6 8min FUJI RVP50>
満月の光を浴びて輝く怒涛 月の光を呑み込みながら 絶え間なく岸に打ち寄せる 遥か沖合からの風の便りは 轟音と共に激しく岩に砕け散り 月の波景をフィルムに焼付ける
18、月鏡 (山中湖:2月)
<Nikon D800E Distagon 2/35 ZF2 F8 15sec Digital >
幻想の夜明け 月下に輝く霊峰が 唯々美しい・・・
19、洋上のスペクタクル (雲見浜:2月)
<Pentax645NⅡ Sonnar CF150/4 F5,6 17min FUJI RVP50>
雲見浜沖に横たわる 富士に寄り添う不思議な奇岩群
取り分けスフインクスや 獣の姿に似た岩の造形美に目が奪われる
繰り返す怒涛、不気味な岩肌、遠くに淡く浮かぶ富士の積雪
満月の夜 月明かりに浮かぶ洋上のスペクタクルが開演する
20、高原の宝石箱 (高ボッチ高原:12月)
<Hasselblad 503cw Planar CFE80/2,8 F5,6 8min FUJI RVP50>
12月、この地では日の出の位置が富士山に一番近づく。満月の澄みきった夜、宝石 箱のように諏訪の街明かりが輝く。夜明けと共に、それまで月明かりに雪の白さだけ を映していた山々が姿を現す。八ガ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳、北岳、仙丈ケ岳、赤 石岳、木曾駒ケ岳、辺りを見渡すと、南アルプス、中央アルプス、北アルプスなど、日 本アルプス全体が一望できる。撮影後、ふと後ろを振り返ると、槍ヶ岳の左稜線に満月 が沈もうとしている。山際に近づいた月はやや黄色みを帯び、北アルプスの山々は明 け方の深い青に染まっていた。