雲海に射す光
雲海に射す光
  • 伐採された材木が山のように積まれている、崖とその材木の間に三脚が2本ぐらい立てられる狭い隙間がある、そこはいつもこの地で撮影をする際に私が陣取るお気に入りの場所である。車を降りて機材を運ぶ、所々に不揃いな材木の先端が突き出ている、その先端を頼りに片手で掴み崖淵を進む。幾度も挑戦したポイントである。この朝、何かが起こることを予感させる雲が富士の裾野に漂っていた、「今日は良さそうだな!」、と近くの老カメラマンが呟いた。日の出の時間が近づく、気温の上昇と共に雲は膨張し雲海と化して眼前の谷を埋め始めた。「失敗は許されない!」、撮影手順を何度も確認する。夢に見た瞬間が近づく。
雲海に射す光
 
 
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